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クラウドのセキュリティ対策に不安がある利用者が行う6つの方法

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クラウドサービスは利便性が高く導入をはじめる企業も多いですが、セキュリティ面で不安を抱くのも事実。セキュリティ対策を重視するサービス選びをはじめ、利用者が行うべき対策はいくつかあります。今回はクラウドサービスのセキュリティ対策を網羅的に紹介します。

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クラウドサービスとは?


インターネットを通じて提供されるサービスをクラウドと呼びます。従来は利用者の端末にソフトウェアをインストールしてサービスの提供を受ける形が一般的でした。

クラウドの普及によってソフトウェアの購入費用をはじめ、コストを抑えやすくなった反面、セキュリティ上の不安が存在します。ここではクラウドサービスのメリットとデメリットを解説します。

メリット:費用を抑えてサービスを利用できること

データを保存するサーバーを持つ必要がなくなるため、機器の購入費用やメンテナンスコストを節約できます。運営管理に要する人件費を減らせることも魅力です。

クラウドサービスの多くは従量課金制を採用し、使った分以上の料金が発生しにくいのも特徴です。基本的にはサービスの定額料金を負担するだけで済みます。利用料金はサービスごとに異なりますが、強固なセキュリティ環境を求めるとコストが高額になりがちです。

サービスの管理主体は事業者側なので、迅速かつ容易に利用できることも魅力といえるでしょう。

デメリット:セキュリティ面への不安

便利なクラウドサービスですが、セキュリティ上の不安は決して見逃せません。例えば、IDやパスワードを知り得た第三者による不正アクセスやログインの危険がつきまといます。

データ消失へのリスクが大きいことも注意すべき点です。サービスの提供元で不具合やトラブルが発生すると、保存していたデータが消失して大打撃を負いかねません。外部から攻撃を受けなくても、従業員の操作ミスが原因でデータの消失が起きる場合もあります。

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クラウドサービスのセキュリティ対策上の課題


前述した通り、クラウドを利用する上ではセキュリティ上の不安は切り離せません。クラウドは自分たちが構築したサービスではないため、セキュリティ対策を実施しにくいのが特徴です。

どのような課題があるのか詳しく把握し、トラブルを避けるための適切な対処法を知るべきだといえます。ここでは、クラウドのセキュリティ対策上の課題とその対処法を紹介します。

通信回線上でデータが盗み取られるリスク

インターネットを介してサービスの提供を受けるため、回線を通じてデータが盗み取られるリスクと隣り合わせです。クラウドは他者が構築したサービスを借りる形で利用するものなので、基本的に利用者側がセキュリティ管理の権限を持っていません。

自分たちでセキュリティ対策を行いづらいことも、クラウドのセキュリティ対策に対する不安を助長しているのかもしれません。不正アクセスの脅威から逃れるためには、常に最新の状態へアップデートを行い、脆弱性を無くすことが大切です。

操作ミスや不具合によるデータの流出

クラウドでありがちな操作ミスは、アクセス権の設定範囲を間違えることです。許可を受けた者しかデータのアクセス権を付与しない対応はセキュリティ対策として有効ですが、宛名の設定ミスによる情報漏洩のリスクを考慮した方がよいでしょう。

サービスを運営する事業者側で問題が起きると、利用者側に何の落ち度がなくても情報が消失してしまうリスクが存在します。クラウド利用時は別の環境へのバックアップを忘れずに行いましょう。

従業員の危機管理意識の薄さ

従業員のセキュリティ対策への意識の低さは人為的ミスの発生に密接に関係しています。データを外部に持ち出した際の紛失や、メールの設定ミスによる情報漏洩などは従業員自身が高い機器管理意識を持って、適切に情報を扱っていれば防げる事案だといえます。

研修の実施をはじめ、セキュリティ対策に関して従業員に教育する機会を設けましょう。社員教育の際にぜひ伝えてほしい考え方が「ゼロトラスト」です。ゼロトラストは何も信頼しないことを前提に対策を施すという考え方を意味します。

クラウドの登場によって外部環境でデータを管理する手法が一般化した現在、セキュリティ面で抱えるリスクは増大したと言わざるを得ません。「信頼できることは何もない」ことを念頭に、入念な対策を講じる必要があります。

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クラウド事業者が実施すべきセキュリティ対策6つ


クラウドサービスの利用者がセキュリティ対策として実施すべき対策を紹介します。セキュリティ対策に力を入れる事業者の選定を心がけ、同時にデータ保管場所がどこにあるか確認を行いましょう。

利用時はパスワードに加えて二段階認証の導入を検討し、OSやソフトウェアは常に安全な状態を保てるとよいでしょう。具体的なセキュリティ対策の内容を6つ紹介します。

1.データの暗号化処理

インターネットを通じて利用するクラウドサービスは、通信時にデータを読み取られるリスクがあります。通信データに暗号化処理を施し、鍵がないと侵入できない仕組みを設けることが一般的です。

具体的な暗号化処理の方法にはSSLやSSHなどが挙げられます。SSLはインターネット上、SSHはリモート環境下で利用されます。両者は不正アクセスを防ぐ手法も異なり、SSHは主にパスワードを使用するのに対して、SSLはサーバー証明書というものを発行する点が特徴です。

証明書が安全性を認証することで不正アクセスから保護されます。

2.セキュリティ対策が整ったサービス選び

セキュリティに不安があると言っても、近年は各事業者がセキュリティ対策に力を入れており、以前と比べ外部へのデータ流出は起こりにくくなっています。

しかし、クラウドの運営事業者によって、セキュリティの強度やデータの安全性が異なるのが事実。事業者も大手のベンダーから中小企業まで、幅広く分かれています。

事業者の選定に当たってはコスト面の他、セキュリティ体制のレベル感まで把握するのが好ましいです。一つの目安として、国際基準に則っているかどうかが判断材料になるでしょう。

3.データ保管場所の把握およびバックアップ

利用サービスにおいて、データ保管場所がどこにあるか把握することは意外と重要です。大規模事業者のサービスを利用する場合、データを保管するデータセンターが海外に設けられているケースがあります。

日本と海外では適用される法律が異なりますから、利用者の知らない間にデータが強制的に差し押さえられる場合が考えられるでしょう。

また、その地域で発生した津波や地震の影響でサーバーの不具合やデータの消失が生じるリスクも考慮しなくてはいけません。データ消失のリスクに備えて、定期的なバックアップを欠かさずに行いましょう。

4.OSやアプリケーションの脆弱性改善

セキュリティ対策の世界における脆弱性とは、OSやアプリケーションの不具合が原因で発生するセキュリティ上の欠陥です。

脆弱性が残った状態でパソコンを使用していると、不正アクセスやウイルス感染の被害に遭う可能性が高いです。脆弱性を改善する有効な対策が、OSやアプリケーションを最新の状態へアップデートしておくことが重要でしょう。

一度、処置を施しても新たな脆弱性が発見される可能性があるため、継続してアップデートを行う必要があります。

5.IDやパスワードの厳重な管理

IDやパスワードが外部に漏れると他のどのような対策も意味が無くなるため、これらの管理は最重要セキュリティ対策の一つです。解読を防ぐ有効な対策にはワンタイムパスワードの設定、入力回数の制限、定期的なパスワードの更新などが挙げられます。

パスワードの設定では生年月日や電話番号など個人が特定できる数字を控えるよう、従業員に周知した方がよいでしょう。パスワード管理では、メモや付箋など人目に付きやすいところに記載しない配慮も求められます。

6.ユーザー認証の厳格化

従来のIDとパスワードによる認証に加え、多要素認証機能を伴うサービスの利用を検討しましょう。多要素認証とは、認証の3要素「知識情報」「所持情報」「生体情報」のうち、2つ以上を組み合わせた方法です。

強固なパスワードの設定がセキュリティ対策に効果を示すのは間違いありません。しかし、人間の記憶頼りのパスワードだけでは限界があるのも事実でしょう。多要素認証の導入によるセキュリティ向上の効果に期待が寄せられています。

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クラウドサービスごとにおすすめのセキュリティ対策


クラウドサービスは提供を受けるサービスの範囲に応じて、種類が分かれます。利用者が扱うことが可能な領域が拡大する程、セキュリティ対策が必要な事柄も増えるでしょう。

したがって、セキュリティ対策を講じる前にクラウドサービスの利用形態ごとに特徴を把握することが重要です。クラウドサービスごとのセキュリティ対策の勘所を紹介します。

SaaSの場合

SaaSはソフトウェアのみ提供を受けるクラウドサービスです。サーバーやデータベース、アプリケーションまで一括してクラウド事業者が管理するのが特徴です。

「全て事業者側で対応するなら、利用者側はセキュリティ対策の必要が無いのでは?」と思うかもしれません。しかし、その認識は甘く、データレベルでのセキュリティ対策は必要です。

ワンタイムパスワードや多要素認証を含む強固なユーザー認証や、アクセス権限の設定などを行いましょう。

IaaSの場合

IaaSはネットワークやサーバーなどのIT基盤をクラウドで提供を受けるサービスです。IaaSのセキュリティ対策を講じる上で前提となるのは、サービスの提供範囲がハードウェアの譲渡にとどまる場合が多いことです。

データベースやOS、ソフトウェア、アカウントなどの準備・構築は利用者自身で行う必要があります。

IaaS型サービスは世界中のデータセンターに管理サーバーが設置されている場合が少なくありません。他のサービス以上に、サーバーの場所(国)や準拠となる規格の確認が求められます。

PaaSの場合

PaaSはソフトウェアの土台となるプラットフォーム自体をクラウドで提供を受けるサービス。SaaSと比較して、利用者が行うべきセキュリティ対策の範囲が拡大します。

具体的には脆弱性の確認や悪意を持ったアプリケーションのスキャンを定期的に行う必要があります。サイトの状態を記憶し、変更があった場合に検知するWebページ改ざんサービスの導入を検討しても良いでしょう。

近年はアプリケーションを狙ったサイバー攻撃に増加の傾向が見られるため、PaaSを扱うなら安全な環境の構築は必須です。

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    クラウドのセキュリティ対策は利用者側でも行うべし


    クラウドサービスは事業者が所有するものですが、利用者側でもセキュリティ対策を行う必要があります。一般的にはクラウドのセキュリティ環境は不安視され、情報漏洩をはじめ重大な事故の発生を防ぐには、利用者側の配慮が求められます。

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