Windowsで、共有ファイルに接続しようとすると、「ネットワーク資格情報の入力」を求められることがあります。
特に不思議なのは、だれでもアクセスできる共有ファイルのはずなのにWindows10からアクセスすると資格情報の入力が求められることがあると思いますし、NASに接続する場合に、なぜかしつこく資格情報の入力を求められる場合もあるでしょう。
この「ネットワーク資格情報の入力」ポップアップメニューが表示される場合の対処法にはどんな方法があるのでしょうか。

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Windowsのネットワーク資格情報は、どういうときに求められるのか
ネットワーク資格情報は、Windows10に記憶されています。そのため、通常資格情報を接続先のサーバないしネットワークでその都度求められることはありません。
ところが、接続先が資格情報を正しく認識できないような次のような状況があると、資格情報を求められます。
① ネットワーク資格情報がリセットされている
② 記憶しているユーザー名とパスワードが正しくない
③ ネットワーク資格情報をそもそも記憶していない
④ サーバに初めてアクセスする
このうち、最後の「サーバに初めてアクセス」するケースで資格情報を求められるのは普通のことであり、ユーザー名とパスワードさえ正しいものがあれば、アクセスできます。
困ってしまうのが、①~③のケースで、今まで異常がなかったのに急にこういう症状が起こることです。しかし、それぞれに適切な対処法があるので、順に見ていきましょう。
① ネットワーク資格情報がリセットされている→接続のプロパティを、パブリックからプライベートにすることで対応
ネットワーク資格情報は、ネットワークのプロパティがパブリック=ほかのPCから自分のPCをネットワーク上検出できる状態になっている場合、ユーザーがログインを企図する際には都度リセットされ、セキュリティの脅威から保護されるようにできています。
そのため、ネットワークのプロパティがパブリックになっている場合はプライベートに変更すると、解決がつく場合が多く生じます。
なお、パブリックとプライベートの違いは、ファイアーウォールの設定の違いから生じており、プライベート=同じ回線内の自分のPC・プリンタを検出できる状態のこと、パブリック=同じ回線内でも、自分のPC・プリンタを検出できない状態のことをいいます。
【Windows10】での接続のプロパティを、パブリックからプライベートにする方法
プロパティの変更の方法ですが、メニューバー左端、ウインドウズマークから、設定→Wifiを開き、利用中のネットワークの表示の下にある「ハードウェアのプロパティ」をクリックします。
ハードウェアのプロパティの画面の中断には「このPCを検出可能にする」とありますが、このスイッチマークを下記の画面のように「オフ」にすると、プライベートになります。「オン」の場合は、パブリックになっていますので、プライベートにしてください。
以上の通りの手順で、プライベートにプロパティを変えておくと資格情報のリセットを防ぐことができます。
【Windows11】での接続のプロパティを、パブリックからプライベートにする方法
手順1:設定ボタンをクリックします。
手順2:左欄から「ネットワークとインターネット」を選択する。
手順3:「プロパティ」をクリックする。
手順4:パブリックからプライベートに変更しましょう。
② 記憶しているユーザー名とパスワードが正しくない→資格情報マネージャーでユーザー情報を確認する
資格情報マネージャーは、Windowsに記憶させていた、各種のWeb・接続・サーバ・アプリケーション等へのアクセスの際にユーザー名と、パスワードを記憶します。
ところが、記憶していたユーザー情報が何らかの理由で間違っていることがあります。資格情報が間違っているかどうかの確認は資格情報マネージャーで行うことができます。
確認の結果間違っていることが判明した場合は、資格情報を正しい情報にするため編集することが必要になります。
資格情報の確認方法、修正方法については後述します。
もし正しいユーザー名とパスワードを入力しているのに共有フォルダにアクセスできない場合は以下のページもご参考ください。

③ ネットワーク資格情報をそもそも記憶していない→資格情報マネージャーから、ネットワーク資格情報を追加する
ネットワーク資格情報は、Windows資格情報または汎用資格情報として追加することが可能です。後述の手順の通り、資格情報をアドレス・ユーザー名・パスワードの順で正しく入力し、OKボタンを押すと、完了です。
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資格情報マネージャーの基本的な使い方とは?
【Windows10】での資格情報マネージャーの使い方
まず、資格情報マネージャーを表示させます。スタートボタンの隣の検索窓に「資格情報」と入れて検索します。
候補に検索情報マネージャーがあらわれますので、クリックすると、下記の画面になります。
Windows資格情報・Web資格情報、それぞれに記憶しているユーザー名が表示されるので、これでユーザー名の確認が可能です。
ユーザー情報が間違っているため接続できないサービスのユーザー名・パスワードは、「編集」で書き換えることができます。
下の画面はWindows資格情報の「汎用資格情報」を例にとっていますが、他のサービスの資格情報でも手順は同じで、同様に編集が可能です。
展開された資格情報の最下部に「編集」「削除」と青い文字で表示されますので、編集をクリックし、正しいユーザー名・パスワードに書き換えましょう。
この資格情報マネージャーは、パスワードまでの表示はしてくれませんので、パスワードを忘れてしまったときは、確認したユーザー名により、各サービスで新たにパスワードを設定してアクセスする必要があります。
【Windows11】での資格情報マネージャーの使い方
手順1:メインメニュー下部のタブから、検索ボタンをクリックする。
手順2:検索ボックスに「コントロールパネル」と入力します。
表示された「コントロールパネル」をクリックする。
手順3:全てのコントロールパネル項目が表示されるので、右上にある表示方法を「大きいアイコン」に変更します。
手順4:下にスクロールし、「資格情報マネージャー」をクリックします。
手順5:資格情報マネージャーが表示されるので、「Windows資格情報」をクリックします。
手順6:汎用資格情報が表示されます。その中から変更したい資格情報の項目を選択します。
手順7:選択した項目の下段に「編集」と「削除」が表示されるので、編集したい場合を「編集」をクリックします。
※今回は例として、DeviceMetricsの項目を選択しています。
手順8:汎用資格情報の編集が表示されたので、「ユーザー名」と「パスワード」を変更し、保存を押します。
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資格情報の入力、対処方法まとめ
PCから繰り返し資格情報の入力を求められる場合は、ネットワークのプロパティ・資格情報そのものの設定の修正ないし変更で対応ができます。
資格情報の設定の手順がうまくいかない場合は、資格情報マネージャーの基本的な使い方もご参考にしていただき、対応をおすすめいただくと、解決がつくことがあります。
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