この記事では、Windows7からWindows10に無償(※)アップグレードする方法をまとめました。とげおネットでは色々なお客様のアップグレード作業を経験しており作業そのものはそんなに難しくありません。ただしアップグレードして使い物にならなくなってしまうケースもあるようです。この記事ではアップグレードに適したパソコンと適していないパソコンの判別方法やアップグレード作業を行う前に必要な準備、それから実際のアップグレード方法についてまとめました。
企業でパソコンがたくさんある場合は特に問題が起こりやすいと思われます。自社のパソコンがアップグレードに適しているのか?準備はどのようにすればよいのか、引き続き今のパソコンを使いたいな~、という方はこのページをご参考ください。
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2020年1月14日サポートの期限を迎えました
Windows7は2020年1月14日(日本時間で1月15日朝)に最後のWindowsUpdateが配信されてサポート期限を迎えました。今後もお使いになりたい方は買い替えやアップグレードをご検討ください。今後セキュリティの更新がされないためコンピュータウイルスに感染するリスクが時間を追うごとに高くなります。今までの大規模なウイルス感染は「すでに知られている脆弱性(既知の脆弱性)」を利用したものが大半なのです。Windows10で原則として強制的にWindowsUpdateが適用されるのはそのためです。2017年に流行ったWannaCryではまさにWindowsUpdateを適用していないパソコンが狙われて結果として全世界に広がりました。
企業向けパソコンならESU(拡張セキュリティ更新プログラム)もあります
もしお使いのパソコンが企業向けのパソコンであればESU(Windows7 Extended Security Updates, 拡張セキュリティ更新プログラム)で2023年まで3年間有償でマイクロソフト社のサポートを延長することもできます。色々な都合でWindows8.1、Windows10に移行できない事情がある場合はESUの購入も検討ください。ただし1年ごとに提供価格が高くなっていくように設定されています。
注意すべきなのは家庭用のHomeエディションではESUを利用できません。企業向けのProfessionalエディション、もしくはEnterpriseエディションである必要があります。
エディションを確認する方法は以下になります。
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アップグレード前に確認すべき事項
無償でアップグレードできる、とは言ってもまず最初にマイクロソフト社のライセンスに適合しているか(無償でアップグレード出来る状態か)事前にご確認いただく必要があります。Windows11が発売されたためWindows10のライセンスを正規に入手することは出来ません。新規パソコンの購入をご検討ください。
またあまりに古いパソコンやスペックが低いパソコンではWindows10で快適に使うことは期待出来ません。またWIndows10では動かないソフトも存在します。アップグレード作業を行う前に以下のことを確認することをお勧めします。
・メーカーがWindows10で動くようにサポートしている機種か?確認しましょう。サポートしていない場合アップグレード出来なかったり出来てもドライバが上手く動作せず「音が聞こえない」「画面表示が変」など不具合が出ることがあります。そもそも購入されてから5年ほど経ったパソコンは買い替えをご検討されることをお勧めします。それ以前のパソコンだと部品の寿命が近くなりスペック的にも今後使用していくのは厳しいからです。まともに動かない場合もあります。どうしてもと言う場合はHDDをSSDに換装したりメモリが足りない場合は増設しましょう。メモリは最低でも4GB必要です。
▼買い替えに関する参考記事
▼SSD換装に関する参考記事
▼メモリ増設に関する参考記事
・Cドライブの空き容量が少ないとアップグレードできないことがあります。最低でも20GBほどの空き容量が必要なようです。あらかじめいらないファイルは消しましょう。
▼Cドライブの空き容量増加に関する参考記事
・今まで利用中のソフトの中にはWindows10に適応しておらず調達しておく必要があることがあります。Windows10に適合していないソフトは勝手にアンインストールされることもありましてアップグレードしたときにアンインストールされてしまった証拠写真が以下になります。
・残念ながらVista以下のパソコンはWindows10のアップグレード対象外です。買い換えてください。
Windows10にアップグレードしなくてはいけないケースもあります(ダウングレード権)
2015年にWindows10が出てからもあえてWindows7のパソコンを購入された企業は多いと思います。このような会社の場合Windows10のライセンスを購入されてWindows7を利用し続けている(これを「Windows10のダウングレード権」と言います)と思いますが、このようなパソコンではWindows7のサポート期限切れと共にWindows7を使う権利を失い、Windows10に強制的にアップグレードしなくてはいけません。
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アップグレードに関するその他の注意点
・32bit版は32bit版、64bit版は64bit版にしかアップグレードできません。Windows7は32bit版が主流でした。Windows10は基本的に64bitなので64bitにするのがおすすめです。32bit版だとメモリも約4GBまでしか使えません。
32bit版と64bit版の違いについては以下の記事をご参考ください。
ただし32bit版を64bit版にしたい場合はクリーンインストールする必要があります。
Windows7やWindows8.1でWindows10でクリーンインストールする方法については以下の記事をご覧ください。手順はクリーンインストールと同じ方法で行ないます。
・インターネット環境やパソコンのスペックによってダウンロードとアップグレードにかかる時間がかなり左右されます。
アップグレード時間はインターネット環境やパソコンのスペックによって大きく左右されるようです。
今回のWindows10への移行を試したパソコン(10年ほど前のノートパソコン、ただしSSDに換装済み)ではダウンロードに20分から30分、アップグレードに40分から50分ほどかかりました。5年ほど前のHDDのパソコンの場合は全部で4時間ほどかかるようです。ご参考まで。
・Windows10用のドライバを入れなおさないといけないことがあります。ドライバを更新する方法はいくつかあります。具体的な操作手順は以下のページをご参考ください。
・Windows7やWindows8.1でよく使われていたWindows Live MailはWindows10ではもうサポートされておりません。他のメーラーを利用しましょう。Outlookに移行する場合は以下のページを参考ください。
・その他、細かな設定は基本的にリセットされてしまいますのでアップグレード後に再設定が必要です。
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Windows7, Windows8.1を10に移行する具体的な方法
具体的にWindows7からWindows10へ移行する方法は、主に2つの方法があります。
1.アップグレード
PCのテータを残したまま移行する方法
2.クリーンインストール
PCの中のデータを消去してからWindows10へ書き換える方法
クリーンインストール か 他のマシンでインストールする場合
・DVD-Rなどの光学メディア
・USBメモリ(8GB以上)
上記のどちらかでインストール用ディスクを作成する必要があります。以下のUSBメモリなどが便利です。
どちらの方法も長所、短所があるので所有PCにあった方法で移行しましょう。クリーンインストールの具体的な方法については以下のページをご参考ください。
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Win7,Win8.1から10への大まかなアップグレードの流れ
今回は、「1.アップグレード」する方法を記事にまとめました。
1.所有PCがアップグレードの対象か確認する(注意点を参照)
2.アップグレード前にバックアップをとる
3.アップグレードに必要なツールを入手する
4.アップグレード作業を行う。後はウィザードに従って作業を進める。
※まずWindowsUpdateが必要と言われたら素直にWindowsUpdateしましょう。
5.インストールを開始、Windows10にアップグレード完了まで待機
6.Windows10に移行が完了したら、細かい再設定を行う。
※「2.クリーンインストール」の場合はWindowsの再インストールと同じ方法になります。
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アップグレード手順
手順0.Windows10のインストールツールをダウンロードする
※アップグレード前に必ず行ってください
重要なファイルのバックアップを取っておくことを推奨します。以下の記事はWindows10向けの記事ですがWindows7,Windows8.1でも同様にバックアップ可能です。
Windows7,Windows8.1からWindows10にアップグレードするときは、インストールツールをダウンロードしましょう。
Microsoft社のWindows10のダウンロードページからダウンロードします。
「ツールを今すぐダウンロード」をクリックする。
手順1.exeを保存する
「ツールを今すぐダウンロード」をクリックすると、「名前を付けて保存」の画面が表示されます。
任意の場所に保存しましょう。
手順2.MediaCreationToolを起動する
保存した場所に「MediaCreationTool.exe」が保存されます。
「MediaCreationTool.exe」をダブルクリックしましょう。
手順3.アップグレード作業①
「MediaCreationTool.exe」をダブルクリックすると、「Windows10セットアップ」の画面が表示されます。
適用される通知とライセンス条項を確認し、「同意する」をクリックします。
手順4.アップグレード作業②
「実行する操作を選んでください」という画面が表示されるので、「このPCを今すぐアップグレードする」を選択し、「次へ」を選択する。
手順5.アップグレード作業③
適用される通知とライセンス条項を確認し、「同意する」をクリックします。
手順6.インストール開始
途中、何度か画面が切り替わりますがその指示に従ってください。
「インストールする準備完了」という画面が表示されます。パソコンのデータやインストールされたソフトを残す(上書きインストール)のために「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」状態であることを確認してください。
※ここで「引き継ぐものを変更」を選択して引き継ぐファイルやアプリを変更することでWindows10をクリーンインストールしたりデータのみ引き継ぐ状態を選ぶことが出来ます。データのみ残したい場合は「個人用ファイルのみを引き継ぐ」、クリーンインストールしたい場合は「何もしない」を選択ください。
引き継ぐファイルやソフトを決定したらインストールをクリックします。画面が次の写真のように切り替わります。インストールには時間がかかります。今回は40分から50分ほどインストールに時間がかかりました。
インストール開始後、数回再起動を繰り返します。インストール完了後、Windows10画面が表示されるので案内に従って設定をしましょう。
Windows8.1はアップグレードできるのか?
Windows 8.1も上記と同じの方法でアップグレードが可能です。必要な方はお試し下さい。
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アップグレードに失敗するケースと対応
いろいろな理由でアップグレードに失敗することがあるようです。次の記事も参考ください。
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アップグレード後の不具合は?
残念ながらWindos10にアップグレードした後で不具合が起きてしまうケースもよくあります。現象と対処法を簡単に列挙しますのでご参考ください。
動作が遅すぎて使い物にならない
Windows10で快適に動かせる性能でないことが原因です。買い替えをお奨めしますがどうしても引き続き使いたいのであれば以下の記事をご参考ください。
特定のソフトが使えなくなってしまう
再インストールが必要になります。有償ソフトの場合はインストーラー、ライセンスなどご用意ください。
場合によってはWindows10に適応したバージョンのソフトを新たにご用意する必要があるかもしれません。
周辺機器などが使えなくなってしまう
ドライバの更新が必要です。とげおネットのサポートでは以下のような経験がありました。
- プリンタから印刷できない
- 液晶モニタの表示がおかしい(グラフィックカードが原因)
- 音が出ない(サウンドカードが原因)
- 増設したUSBカードが使えない
古い機器によってはWindows10用のドライバが用意されていないケースがあります。その場合は残念ながらWindows10でその機能は使えません可能性があります。
ドライバを更新する方法はいくつかあります。具体的な操作手順は以下のページをご参考ください。
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どうしても上手くいかない時は
インターネットで検索して色々な方法を試してみたけどうまくいかない…
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インターネットで検索して色々な方法を試してみたけど上手くいかない場合はとげおネットまでお気軽にご相談ください。出張サポートにてお力になることが可能です。
まとめ
この記事ではWindows7からWindows10への無償アップグレードの方法について紹介いたしました。
Windows7のサポート期限は2020年1月に終了します。マイクロソフトはサポート終了後、有償で3年のみ延長サポート(ESUプログラム)することを発表していますが早めにWindows7からWindows10に移行することをおすすめします。とげおネットではアップグレードも買い替えの場合のデータ移行もサポートしております。お気軽にお問い合わせください。