
いつの間にかCドライブの空き容量がほとんど空いていない状況になってしまった・・・

原因不明で使用量が勝手に増えていく、直近でソフトウェアインストールなどの大きな変更もしていない・・・

Cドライブが一杯になってしまう原因はいくつもあります。順番に確認していきましょう。
今回のサポートでは、以上のようなお問い合わせがあり作業員がお伺いして対応させていただきましたので事例として公開させていただきます。
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
Cドライブの容量が勝手に増えていく原因を切り分ける

ディスクの空き容量が少なくなると以上のようなメッセージが表示されることがあります。
また実際にエクスプローラーを開き、Cドライブのサイズを確認すると、容量を示すグラフが「赤色」になっていることがわかります。

ディスク空き容量が10%以下だとグラフが赤くなる
Windowsでは、ドライブの空き容量が残り10%を下回った場合はグラフの色が赤色に変わります。赤色になったからと言って直ちに影響が出ない場合もありますが、特に「Cドライブ」であれば早めの対処をすることが強く推奨されます。
大きく圧迫しているフォルダを調査する
Cドライブでも特に容量がひっ迫しがちなのは「C:\ユーザー」フォルダです。
「C:\ユーザー」フォルダは、そのPCのログインユーザー毎に作成されるフォルダで、1台のPCに複数のユーザアカウントがログインするような環境では、そのユーザアカウント毎にフォルダが生成されます。
中でも「ダウンロード」フォルダはブラウザのダウンロードファイル保存先となるため、インターネットからのダウンロードファイルが蓄積して容量を圧迫するケースが多いです。次に多いのは「デスクトップ」で、作業中ファイルをデスクトップに保存している場合や、圧縮ファイルの解凍先がデスクトップになっていることがあり、ここにもファイルがたまりがちです。
ダウンロードフォルダは、デフォルトだと
「C:\Users\(ユーザー名)\Downloads」
(日本語のパス「C:\ユーザー\(ユーザー名)\ダウンロード」でも可)
に設定されています。エクスプローラーでは、ウィンドウ上部のアドレスバーに「ダウンロード」と入力すれば直接ダウンロードフォルダに行くことが出来ます。

エクスプローラーのアドレスバーに「ダウンロード」と入力
まずは「ダウンロード」や「デスクトップ」の不要ファイルを消すことで一定の空き容量を確保できるケースがあります。
ただし、今回のお問い合わせは上記が原因ではありませんでした。
「システム復元」データを削除することでディスク使用を解放
結果的に、今回のケースでは「システムの復元」の「ディスク領域の使用量」に100%割り当てをしていることで、容量をひっ迫していることが判明しました。
システムの復元へのアクセス方法:スタートメニュー内の「設定」 > 「システム」内最下部「バージョン情報」>「システムの保護」

「システムの復元」に最大の容量が設定されていた
Windowsの「システムの復元」はデフォルトでは無効となっている機能ですが、有効にすれば、ソフトウェアインストールやWindows UpdateなどのPC構成の大きな変更がある場合に事前にチェックポイントを作成し、不具合があった場合は簡単にその時点の状態へ復元することができる機能です。
システムの復元に必要なファイルは「C:\System Volume Information」というフォルダに保存されますが、このフォルダは隠しフォルダ+OSで保護されているフォルダのため通常は表示されておらず、特殊な手続きでアクセス権を取得しなければPCのローカル管理者であってもフォルダの中身や容量をエクスプローラー上から把握することができません。
今回は「システムの復元」設定画面から、一旦すべてのチェックポイントを削除の上、最大使用量を少なくすることで再発を防ぐ措置を取りました。

「システムの復元」のすべてのチェックポイントを削除
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
Cドライブの空き容量を確認し、不要なデータを削除する方法
CドライブにはWindowsを動かすためのシステムファイルが含まれており、キャッシュファイルやログファイルなどによって、利用する時間が増えるほど、徐々に空き容量を減らしていきます。
Cドライブの空き容量が完全になくなった場合、PCの動作が極端に遅くなる・エラーメッセージが連続して表示されるなどの動作不良を起こし、最悪起動できなくなる可能性もあります。
WindowsUpdateが行われる際は、一時的に数GBの容量を必要とする場合もあるので、先ほどのような「残り10%以下の赤いグラフ」になっているようであれば、速やかに空き容量を確保することを強くお勧めします。
特に多いケースが、「ダウンロード」フォルダにファイルがため込まれていることで急激にCドライブを圧迫している場合ですので、「ダウンロード」フォルダは適宜不要なファイルを削除することでCドライブの圧迫を回避してください。
それ以外でCドライブの空き容量を確保するいくつかの方法をお知らせします。
設定アプリ>システム>ストレージ から、「一時ファイル」の削除、不要なアプリやファイルを確認する
Windows11では 設定 > システム > ストレージ の項目で、ディスクを多く使用しているフォルダなどを簡単に調べることができるようになっています。

設定>システム>ストレージの画面
画面にはいくつかのジャンルが表示されていますが、「一時ファイル」は多くの場合削除しても問題のないデータですので、「一時ファイル」が数GB占有しているようなら削除しましょう。なお上記の「ダウンロード」フォルダや「ごみ箱」内のデータもこのメニューから削除実行することが可能です。

「設定アプリ」のストレージメニューから一時ファイルを一括削除する方法
「一時ファイル」を一通り見たら、次は「インストールされているアプリ」を見てみましょう。ストレージの「インストールされているアプリ」欄を選ぶと、そのまま「設定>アプリ>インストールされているアプリ」画面に移行します。
使用頻度の低いソフトウェアがある場合は、設定変更やキャッシュファイルの削除、場合によってはアンインストールをするなどの対策を考えましょう。
「インストールされているアプリ」画面で表示されるディスクサイズは、アプリによって表示されない場合や、実際のディスク使用量と異なる場合がありますので注意してください。

「インストールされているアプリ」画面では、サイズが表示されない場合、表示と実際のサイズが異なる場合があります
「その他」では、ディスク使用率の高いフォルダが表示されます。「その他」は設定アプリ上から直接フォルダを削除することは出来ず、クリックするとそのフォルダの場所に移動するだけですが、もし極端に消費量が大きいフォルダがある場合、使用しているプログラムや中身を確認の上、整理の検討をしてみてください。
「ストレージセンサー」をあらかじめ設定しておく
ストレージセンサーは、PCの中に溜まった不要データを定期的に削除してくれるWindowsの標準機能です。
手動で不要データの一括削除も可能です。すぐにディスクの空きを作りたい場合は、以下の手順を参考ください。
ストレージセンサーでの不要データ手動一括削除方法
1.アプリ一覧から「設定」アプリを起動します。
2.システム > ストレージ に移動します。

設定アプリ > ストレージ
3.容量リストの下「記憶域の管理」から「ストレージセンサー」に移動(スイッチがOFFになっていればONにしたうえで移動)

ストレージセンサーをクリック(右側スイッチが「オフ」になっていた「オン」にする)
4.次画面をいちばん下までスクロールし「今すぐクリーンアップ」ボタンを押します。

今すぐストレージセンサーを実行する(画面最下部)
5.ストレージセンサーの実行が完了するとボタンの横にチェックマークがつき、「終了しました。ディスク領域を〇〇空けることができました」のメッセージが表示されます。

ストレージセンサーの手動実行が完了した場合。
ストレージセンサーの手動実行は、環境により数分~1時間以上かかる場合もあります。この間、設定アプリは閉じずに開いたままにしてください。実行完了する前にPCを再起動・シャットダウンすると、処理が途中で終了し、十分な空き容量を増やせない可能性がありますので注意しましょう。
ダウンロード先やデフォルトの保存場所を【Cドライブ以外】に変える
特に容量を圧迫するようなフォルダをCドライブ【以外】のドライブに指定することで、Cドライブは空き容量を確保でき、容量の増えやすいフォルダを管理しやすくなります。Cドライブを削減できるいくつかの方法や、注意点などをお伝えします。
なお、保存先にUSBメモリなどを指定していた場合、デバイスを外してしまうとプログラムが正常な処理をしなくなったり、結局Cドライブの既定先に再度保存先を再作成してしまう場合がありますので注意してください。
「ダウンロード」フォルダの保存先を変更する
「ダウンロード」フォルダはEdge・Chrome・FireFoxといったブラウザの既定のダウンロード先になります。プログラムごとに設定することも可能ですが、Windowsの「ダウンロード」フォルダをCドライブ【以外】のフォルダに変更するという方法があります。
なお、「ダウンロード」フォルダの変更はログインしているアカウントでのみ有効ですので、同じPCで複数のアカウントがある場合は、それぞれのアカウントログイン時に変更する必要があります。
- エクスプローラーの「ダウンロード」フォルダを右クリック
- 「場所」タブで、移動先のパスを入力するか「移動」ボタンで保存先を指定
- 「適用」か「OK」を押す。
- 「フォルダの移動」メッセージで、元のフォルダに保存されているデータを新しいフォルダに移動するかどうかを確認してくるので、移動したい場合は「はい」を、移動しない場合は「いいえ」で決定。

元フォルダ内のデータを新しい保存先に移動するかどうか
クラウドストレージの設定やローカル保存場所をチェックする

OneDrive、Googleドライブ、Dropboxを利用し、ローカルドライブと同期している場合も、できればCドライブ以外を保存場所にすることをご検討ください。「ダウンロード」フォルダと同じ理由で、突然容量が増えた結果Cドライブを圧迫する可能性があるからです。
また、複数のクラウドストレージを併用している場合は、さらに注意が必要です。
クラウドストレージではwindowsの「ドキュメント」や「ピクチャ」フォルダを自動的にバックアップする便利機能がありますが、複数のストレージサービスで同じローカルフォルダを参照する設定にしてしまうと、AのサービスでバックアップしたファイルをBのサービスでさらにバックアップし、Bでバックアップされたファイルを新規ファイルと認識しさらにAでバックアップし…といった誤操作を引き起こす可能性があります。
複数のクラウドストレージを使う場合、ローカル保存する場合は場所を明確に違う場所に指定する、ローカルディスクと同期するサービスは1つだけにして他はブラウザやWebサイト上のファイル授受に限定するなどの工夫することをおすすめします。
再インストール・Windows10→Windows11のアップグレードをしている場合は「windows.old」フォルダ削除を検討
過去にWindowsのクリーンインストールやWindows10→Windows11のアップグレードをした際に、過去のWindowsが持っていたプロファイル情報等が「windows.old」フォルダに退避されている場合があります。windows.oldは、アップグレードやクリーンインストールが無事終わっているのであれば基本的には不要なフォルダですので、もし占有しているようであれば削除しましょう。

windows.oldフォルダ。Cドライブ直下に存在する場合あり。
なお、「windows.old」フォルダの削除も、上記の「一時フォルダ」の中の「以前のWindowsのインストール」から削除できます。

ストレージ > 一時ファイル 内の「以前のWindowsのインストール」でwindows.oldを削除可能
より大容量のディスクに換装することを検討する
今回のサポート事例のように、Windowsのシステム復旧による占有や、VSSなどシステム保護・バックアップによって占有している場合、単にフォルダ容量のチェックなどで占有している場所の特定が難しいケースも存在します。
これらをディスク削減のために機能縮小することも場合によっては可能ですが、その場合万が一のトラブル時の復旧が困難になるなどのケースもあるため、できればCドライブをより大きなサイズのディスクに載せ替えする、新しくディスクを追加するなどの方法を考えたほうが良いかもしれません。
以下のページはHDDをSSDに換装する記事ですが大容量のディスクに換装することも可能です。ご参考ください。

↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
どうしても上手くいかない時は
インターネットで検索して色々な方法を試してみたけどうまくいかない…
とげおネットまで
お気軽にご相談ください!!
電話・メールフォームから
お問い合わせください!
▼ ▼ ▼
とげおネットでは
出張サポートにて
お力になれます!
インターネットで検索して色々な方法を試してみたけど上手くいかない場合はとげおネットまでお気軽にご相談ください。出張サポートにてお力になることが可能です。
Cドライブのクリーンアップ方法まとめ
Cドライブの空がなくなることでPCの動作は不安定になり、場合によっては起動不能になってしまう可能性もあります。
今回はシステム的な原因でCドライブがいっぱいになっていました。
お困りの際は、とげおネットまでお気軽にご相談くださいませ。
その他のサポート事例
とげおネットのその他のサポート事例に関しましては以下のページをご参考ください。







