ノートパソコンにデスクトップパソコンのファイルをコピーしたい時、みなさんはどのようにしていますか?USBメモリを使うか、メールに添付して送信するか、Dropboxやグーグルドライブのようなクラウドストレージを使うか。方法は色々とありますが、このページでは同じネットワークに接続されているパソコン同士なら、簡単な設定でNAS化、サーバ化して直接ファイルのやりとりができるようになる方法をお伝えします。自宅の複数のWindowsパソコンの間で簡単にファイル共有を自作することができます。また無線Wifiを準備すればiPhone, iPad, Androidなどのスマホとタブレットからアクセスすることもできるようになります。
OS別にWindows7、10、11のケースで操作方法をまとめました。ご参考ください。
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Windowsパソコン間でファイル共有(共有フォルダ)の設定をする
その設定とは「ファイル共有」というものです。大規模な会社などでは慎重に扱う必要がある機能ですが、少人数の規模であれば簡単な設定をするだけで問題なく使えます。(ただし、社内サーバーやNASが設置してある場合はこの機能を使う必要はないので、そちらをお使いください。)
外付けのHDDやSSD、USBメモリを使うやり方もあります。詳しくは以下の記事を参照ください。

USB外付けHDDをネットワークファイル共有で使う、3つの方法!
パソコンにUSBの外付けHDDを接続し、データを保管することは、多くの方がやっていることかと思います。外付けHDDをネットワーク共有で使うために考えうる「3つの方法」について、考察し、手順を解説いたします。
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Windows11での共有フォルダの設定の手順
設定の手順は、まず「パソコン側の共有設定を有効」にします。続いて、「共有したいファイルが保存されている「フォルダ」に対して、共有の設定」を行い完了となります。
設定完了後に他のパソコンでエクスプローラーを開き、「ネットワーク」という項目を見ると、先ほど設定したパソコン名が表示されているはずです。そのパソコンをクリックすると共有設定したフォルダーが表示されるので、あとは通常の操作でファイルをコピーなどすればいいだけです。
手順1:【Windows11】パソコンの共有設定をオンにする

タスクバー上にあるネットワークアイコンを右クリックします。

「ネットワーク設定とインターネット設定」をクリックします。

「ダイヤルアップ」を選択します。

「ネットワークと共有センター」をクリックします。

「共有の詳細設定」をクリックします。

「ファイルとプリンターの共有を有効にする」に変更します。
手順2:【Windows11】フォルダーに共有設定をする①

共有したいフォルダを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

「共有タブ」をクリックします。

「共有」をクリックします。

共有する相手を選択し、「共有」をクリックします。
手順3:【Windows11】フォルダーに共有設定をする②

「詳細な共有」をクリックします。

「このフォルダーを共有する」にチェックをいれます。

「アクセス許可」をクリックします。

「アクセス許可」のチェックボックスが表示されました。

・フルコントロール
・変更
・読み取り
上記3項目の許可チェックボックスにチェックを入れてください。
これで共有の設定作業は完了になります。
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Windows7, Windows10での設定の手順
※Windows7とWindows10では途中少し操作が異なります。
手順1:パソコンの共有設定をオンにする

タスクバー上にあるネットワークのアイコンを右クリックします。

[Windows7の場合]次に、「ネットワークと共有センターを開く」をクリック。

[Windows10の場合]次に、「ネットワークとインターネットを開く」をクリック。

[Windows10の場合]次に、「ネットワークと共有センター」をクリック。

「共有の詳細設定の変更」をクリックします。

詳細設定の画面が表示されたら、「ファイルとプリンターの共有を有効にする」をクリックします。これでパソコン本体の共有設定は完了になります。

先程の、「ファイルとプリンターの共有を有効にする」の設定項目の場所から、下にスクロールすると、「パスワード保護共有」という設定項目があります。こちらは、ファイル共有をするパソコンに接続する際にパスワードが必要かどうかの設定になります。パスワードが無い方が簡単に接続できるので、こちらの設定をOFFにしておきましょう。
手順2:フォルダーに共有設定をする①
続いてフォルダーに共有設定をします。ここではデスクトップに「共有フォルダー」という名前のフォルダーを作成しました。共有したいフォルダーを右クリックし、「共有」→「特定のユーザー」を選択してください。

ファイル共有のダイアログが表示されたら、プルダウンメニューの項目から「Everyone」を選択して「追加」ボタンを押してください。

下のボックスに「Everyone」が表示されたら、その右にある「アクセス許可のレベル」を「読み取り/書き込み」に変更します。最後に「共有」ボタンをクリックすれば設定完了となります。

手順3:フォルダーに共有設定をする②

共有するフォルダーの設定がもうひとつあります。先程と同じように、フォルダー上で右クリックしメニューを表示させます。一番下の「プロパティ」を選択してください。

共有フォルダのプロパティ画面が表示されます。画面上部の「共有タブ」を選択し、「詳細な共有」ボタンを押してください。

画面上部の「このフォルダーを共有する」にチェックを入れます。チェックを入れたら、「アクセス許可」ボタンを押してください。

アクセス許可画面の「許可」の全てのチェックボックスにチェックを入れてください。フルコントロールをチェックすれば、全ての項目にチェックが入ります。これで共有の設定作業は完了になります。
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手順4:他のパソコンから共有フォルダーを見る
同じLANに接続されている別のパソコンでエクスプローラーを開くと、共有設定したパソコンが表示され、それをクリックしていけば共有設定したフォルダーが表示されます。

同じLANで接続されているパソコンであれば、Macパソコンでも共有可能です。ただし注意点もありますので以下のページもあわせてご確認ください。

WindowsとMacが混在する環境で最適なファイル共有の方法
WindowsとMacが混在する環境は中小企業事業所内でもよく発生します。その場合の最適なファイル共有の方法について、Windows/macOSの仕様とその互換、対応NASという要素を中心に解説しています。

他のパソコンからWindowsの共有ファイルに上手くアクセスできない場合は
異なるOS間(Windows10⇔Windows7など)や社内ネットワークの状況によっては共有フォルダを設定しても共有フォルダが見えなかったりアクセス出来ないことがあります。その場合は以下の記事もご参考ください。

【まとめ】WindowsPCから共有フォルダにアクセスできない時の対処法
WindowsPCから共有フォルダにアクセスできない事象について、過去のWeb記事も踏まえたまとめとして紹介しています。原因追及の切り分け判断にぜひご活用ください。

Windowsネットワークで他のパソコンや共有サーバ、プリンタが表示されない原因と対処法
共有フォルダやサーバー・プリンターが見つからない時の対処法をまとめました。共有設定の他、ファイアウォールなどのセキュリティやルーターのモードが原因であることもあります。ネットワークブラウジング機能についてもわかりやすく、詳しく解説しています。

Windows10,11から共有フォルダが見えない時の対処法(SMBv1の設定)
Windows10のアップデート後に、社内の共有フォルダが見れなくなった(NASにアクセスできなくなった)というお問い合わせをよくいただきます。原因は様々ですが、多くのケースでSMBの設定が原因となっています。もし同様のトラブルに遭遇した際は、こちらの設定を確認してみてください

共有ファイルに接続しようとすると「資格情報の入力」?対処方法は?
Windows10で共有ファイルに接続しようとすると、「ネットワーク資格情報の入力」を求められることがあります。この「ネットワーク資格情報の入力」ポップアップメニューが表示される場合の対処法には、どんな方法があるのか解説いたしました。

正しい資格情報を入力しても共有ファイルにアクセス出来ない時の確認内容と対応について
IDパスワードがあっているのに共有フォルダにアクセスできない場合の原因と解決策についてまとめています。キーボードの物理的な異常がないかの点検や、ファイルシステムの仕様、また、古いNASではSMBv1でしかアクセスできない場合がある場合のリスクについても説明します。
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社内ネットワークでのファイル共有は「NAS or サーバ」がお奨め
ご家庭の利用であれば以上のようなファイル共有で十分だと思われますが業務でファイル共有をするなら、パソコン同士をネットワークで繋ぐより、セキュリティー面や、ファイル保護の観点から「NAS(もしくは社内サーバ)」の利用をオススメいたします。パソコンよりもNASをお勧めする理由を以下に5つ上げました。以下の記事と合わせてご参考ください。

中小企業で使うNAS、ファイル共有サーバーの種類と選び方 | 必要な機能,おすすめ製品
中小零細企業ではどのようなNASを選ぶべき(購入すべき)か?そのポイントについて詳しく解説していきます。メーカごとにちょっとづつ違いがありNASに求める要件によって選ぶべき機種が異なってきますので選定の際の参考にしてください。
理由01 そもそも筐体の耐久性が全然違う
NAS/社内サーバもパソコンもCPUやメモリ、HDD/SSDなどで構成されていることは変わりありません。しかし使い方が違います。パソコンの場合は作業用に使うことから「メインタスクをしっかり処理する」ことに重点が置かれています。それに対してNASや社内サーバは「24時間365日連続稼働を前提として一度に多くの要求を処理する」ことに重点が置かれています。パーツも用途に合わせてNASや社内サーバでは耐久性が高いものが選択されているのです。
理由02 多種多様なアクセス手段が提供されている
一口にファイル共有と言ってもその実現手段はいくつかの方式があります。SMBが一般的ですがAFP、FTP、NFS、DAVなどいろいろな方式がありそれぞれメリットやデメリットがあります。NASや社内サーバは多くのファイル共有手段を備えており、社外からのアクセスに標準で対応しているNASもあります。
理由03 故障で業務が止まらないための仕組みRAID
NASは、一般的に複数のHDDに分散してデータを書き込んでいる(※RAID)ため、故障によるデータ消失のリスク、業務が止まるリスクを非常に低くすることができます。さらにデータバックアップのための仕組みがあらかじめ用意されており別のHDDにバックアップも取ることで、確実にデータを保護することができます。クラウドストレージと連携してクラウドバックアップが出来る機種もあります。
理由04 情報漏えい等、セキュリティー上の問題も解決
社員それぞれのPC内にデータがあると、そのパソコン(外付けHDD)が壊れた場合、大切なデータを失うことになります。さらに、社員のパソコンから情報漏えいする可能性も十分考えられます。NASにデータを集約しておけば、そのようなリスクを減らすことができます。
理由05 データへのアクセス制限を設定し、社内でもデータを守る
NASでは、データごとにアクセスできる人を制限することが可能です。データの重要度に応じて、アクセス権限を設定し、社内の中でもデータを守ります。
※RAIDについては以下の記事をご覧ください。

バックアップとRAIDの違いとは?社内データを守る方法【パソコン,NAS,サーバ】
突然ですが、「RAID」と「バックアップ」の違い、分かりますか? どうしてこんな質問をするかというと、「RAID」を「バックアップ」と勘違いされている方が結構いらっしゃるからです。加えて、「RAID」には、「RAID0」や「RAID1」デー...
以下は実際に弊社がNASを導入させていただいたお客様の事例になります。

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今回のITサポート報告は、古くなったNASの入れ替え作業です。こちらの会社のNASは、5年ほど前に弊社で設置したもので、データ容量的に厳しくなってきたので、新しいNASに入れ替えることになりました。 そもそも「NAS」って何? NAS(ナス...
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社内LANでのファイル共有の方法まとめ
ご家庭の利用であればこの記事に記載されたパソコンを使ったファイル共有でも十分だと思われます。
一方で業務でのファイル共有は、パソコンをネットワークで繋ぐより、セキュリティー面やファイル保護の観点から「NAS」や「社内サーバー(ファイルサーバー)」を利用をお勧めします。最近では社外から手軽にアクセスできるタイプのNASも各メーカーから発売されています。

中小企業で使うNAS、ファイル共有サーバーの種類と選び方 | 必要な機能,おすすめ製品
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社外からNASの共有ファイルにアクセスする簡単な方法
在宅勤務・テレワークに必要なデータ共有を、NASの設定ソフトだけで簡単に利用可能な方法について、主要メーカーの紹介も踏まえて紹介します。
NASの設置や入れ替えをご検討されている中小企業のご担当者様は、お気軽にご相談ください。
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誤れば情報流出も!?NASの適切な廃棄方法
NASの安全な廃棄方法について説明しています。ソフトウェアによる消去、物理的破壊、廃棄業者への依頼についての注意点や留意点を説明しております。
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【サポート事例】故障して接続できないNAS Buffalo LinkStationからデータを取り出して復旧するまで
弊社で以前導入させていただいたお客様のBuffalo社のNAS、NAS(Buffalo社製LinkStation LS220D0202G)で障害が発生しました。その記録を公開します。 パソコンと違ってRAIDを構築していたりする場合、下手に...
どうしてもうまくいかない時は
インターネットで検索して色々な方法を試してみた、それでもやっぱり上手くいかない場合は
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