(2022年2月9日更新)Windows11でのLAN経由で簡単に社内のパソコン間で共有フォルダを作成する方法を追記いたしました。
ノートパソコンにデスクトップパソコンのファイルをコピーしたい時、みなさんはどのようにしていますか?USBメモリを使うか、メールに添付して送信するか、Dropboxやグーグルドライブのようなクラウドストレージを使うか。方法は色々とありますが、このページでは同じネットワークに接続されているパソコン同士なら、簡単な設定でNAS化、サーバ化して直接ファイルのやりとりができるようになる方法をお伝えします。自宅の複数のWindowsパソコンの間で簡単にファイル共有を自作することができます。また無線Wifiを準備すればiPhone, iPad, Androidなどのスマホとタブレットからアクセスすることもできるようになります。
残念ながら業務で利用する場合はこちらの方法ではちょっと力不足です。そのためサーバやNASを利用してファイル共有する方法をお奨めしています。おすすめできない理由はこの記事の後半にあります。以下の記事が業務でNASを使う場合の記事になります。どのような機種を選定すればよいのか、準備はどうすればよいのか、とげおネットにご相談いただければ適したNASをご提案することが出来ます。お気軽に電話やフォームでお問い合わせください。

中小企業で使うNAS、ファイル共有サーバーの種類と選び方 | 必要な機能,おすすめ製品
中小企業向けにどのようなNASを選ぶべき(購入すべき)か?そのポイントについて詳しく解説していきます。メーカごとにちょっとづつ違いがありNASに求める条件によって選ぶべき機種が異なってきます。
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パソコン間でファイル共有(共有フォルダ)の設定をする
その設定とは「ファイル共有」というものです。大規模な会社などでは慎重に扱う必要がある機能ですが、少人数の規模であれば簡単な設定をするだけで問題なく使えます。(ただし、社内サーバーやNASが設置してある場合はこの機能を使う必要はないので、そちらをお使いください。)
外付けのHDDやSSD、USBメモリを使うやり方もあります。詳しくは以下の記事を参照ください。

USB外付けHDDをネットワークファイル共有で使う、3つの方法!
パソコンにUSBの外付けHDDを接続し、データを保管することは、多くの方がやっていることかと思います。外付けHDDをネットワーク共有で使うために考えうる「3つの方法」について、考察し、手順を解説いたします。
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Windows7, Windows10での設定の手順
設定の手順は、まず「パソコン側の共有設定を有効」にします。続いて、「共有したいファイルが保存されている「フォルダ」に対して、共有の設定」を行い完了となります。
設定完了後に他のパソコンでエクスプローラーを開き、「ネットワーク」という項目を見ると、先ほど設定したパソコン名が表示されているはずです。そのパソコンをクリックすると共有設定したフォルダーが表示されるので、あとは通常の操作でファイルをコピーなどすればいいだけです。
※Windows7とWindows10では途中少し操作が異なります。
手順1:パソコンの共有設定をオンにする

タスクバー上にあるネットワークのアイコンを右クリックします。

[Windows7の場合]次に、「ネットワークと共有センターを開く」をクリック。

[Windows10の場合]次に、「ネットワークとインターネットを開く」をクリック。

[Windows10の場合]次に、「ネットワークと共有センター」をクリック。

「共有の詳細設定の変更」をクリックします。

詳細設定の画面が表示されたら、「ファイルとプリンターの共有を有効にする」をクリックします。これでパソコン本体の共有設定は完了になります。

先程の、「ファイルとプリンターの共有を有効にする」の設定項目の場所から、下にスクロールすると、「パスワード保護共有」という設定項目があります。こちらは、ファイル共有をするパソコンに接続する際にパスワードが必要かどうかの設定になります。パスワードが無い方が簡単に接続できるので、こちらの設定をOFFにしておきましょう。
手順2:フォルダーに共有設定をする①
続いてフォルダーに共有設定をします。ここではデスクトップに「共有フォルダー」という名前のフォルダーを作成しました。共有したいフォルダーを右クリックし、「共有」→「特定のユーザー」を選択してください。

ファイル共有のダイアログが表示されたら、プルダウンメニューの項目から「Everyone」を選択して「追加」ボタンを押してください。

下のボックスに「Everyone」が表示されたら、その右にある「アクセス許可のレベル」を「読み取り/書き込み」に変更します。最後に「共有」ボタンをクリックすれば設定完了となります。

手順3:フォルダーに共有設定をする②

共有するフォルダーの設定がもうひとつあります。先程と同じように、フォルダー上で右クリックしメニューを表示させます。一番下の「プロパティ」を選択してください。

共有フォルダのプロパティ画面が表示されます。画面上部の「共有タブ」を選択し、「詳細な共有」ボタンを押してください。

画面上部の「このフォルダーを共有する」にチェックを入れます。チェックを入れたら、「アクセス許可」ボタンを押してください。

アクセス許可画面の「許可」の全てのチェックボックスにチェックを入れてください。フルコントロールをチェックすれば、全ての項目にチェックが入ります。これで共有の設定作業は完了になります。
手順4:他のパソコンから共有フォルダーを見る
同じLANに接続されている別のパソコンでエクスプローラーを開くと、共有設定したパソコンが表示され、それをクリックしていけば共有設定したフォルダーが表示されます。

同じLANで接続されているパソコンであれば、Macパソコンでも共有可能です。

異なるOS間(Windows10⇔Windows7など)で共有フォルダを設定しても共有フォルダが見えないことがあります。その場合は以下の記事も参考ください。

Windows10アップデート後に共有フォルダ/NASが見えない!!接続できない!!SMBv1の無効化が原因
Windows10のアップデート後に、社内の共有フォルダが見れなくなった(NASにアクセスできなくなった)というお問い合わせをよくいただきます。原因は様々ですが、多くのケースでSMBの設定が原因となっています。もし同様のトラブルに遭遇した際は、こちらの設定を確認してみてください
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Windows11での設定の手順
手順1:【Windows11】パソコンの共有設定をオンにする

タスクバー上にあるネットワークアイコンを右クリックします。

「ネットワーク設定とインターネット設定」をクリックします。

「ダイヤルアップ」を選択します。

「ネットワークと共有センター」をクリックします。

「共有の詳細設定」をクリックします。

「ファイルとプリンターの共有を有効にする」に変更します。
手順2:【Windows11】フォルダーに共有設定をする①

共有したいフォルダを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

「共有タブ」をクリックします。

「共有」をクリックします。

共有する相手を選択し、「共有」をクリックします。
手順3:【Windows11】フォルダーに共有設定をする②

「詳細な共有」をクリックします。

「このフォルダーを共有する」にチェックをいれます。

「アクセス許可」をクリックします。

「アクセス許可」のチェックボックスが表示されました。

・フルコントロール
・変更
・読み取り
上記3項目の許可チェックボックスにチェックを入れてください。
これで共有の設定作業は完了になります。
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社内ネットワーク間でのファイル共有は「NAS or サーバ」がベスト
ご家庭の利用であれば以上のようなファイル共有で十分だと思われますが業務でファイル共有をするなら、パソコン同士をネットワークで繋ぐより、セキュリティー面や、ファイル保護の観点から「NAS(もしくは社内サーバ)」の利用をオススメいたします。以下に理由を5つ上げました。ご参考ください。
理由01 そもそも筐体の耐久性が全然違う
NAS/社内サーバもパソコンもCPUやメモリ、HDD/SSDなどで構成されていることは変わりありません。しかし使い方が違います。パソコンの場合は作業用に使うことから「メインタスクをしっかり処理する」ことに重点が置かれています。それに対してNASや社内サーバは「24時間365日連続稼働を前提として一度に多くの要求を処理する」ことに重点が置かれています。パーツも用途に合わせてNASや社内サーバでは耐久性が高いものが選択されているのです。
理由02 多種多様なアクセス手段が提供されている
一口にファイル共有と言ってもその実現手段はいくつかの方式があります。SMBが一般的ですがAFP、FTP、NFS、DAVなどいろいろな方式がありそれぞれメリットやデメリットがあります。NASや社内サーバは多くのファイル共有手段を備えており、社外からのアクセスに標準で対応しているNASもあります。
理由03 大切なデータをしっかり保護・管理できる
NASは、一般的に複数のHDDに分散してデータを書き込んでいる(※RAID)ため、故障によるデータ消失のリスク、業務が止まるリスクを非常に低くすることができます。さらにデータバックアップのための仕組みがあらかじめ用意されており別のHDDにバックアップも取ることで、確実にデータを保護することができます。クラウドストレージと連携してクラウドバックアップが出来る機種もあります。
理由04 情報漏えい等、セキュリティー上の問題も解決
社員それぞれのPC内にデータがあると、そのパソコン(外付けHDD)が壊れた場合、大切なデータを失うことになります。さらに、社員のパソコンから情報漏えいする可能性も十分考えられます。NASにデータを集約しておけば、そのようなリスクを減らすことができます。
理由05 データへのアクセス制限を設定し、社内でもデータを守る
NASでは、データごとにアクセスできる人を制限することが可能です。データの重要度に応じて、アクセス権限を設定し、社内の中でもデータを守ります。
※RAIDについては以下の記事をご覧ください。

バックアップとRAIDの違いとは?社内データを守る方法【パソコン,NAS,サーバ】
突然ですが、「RAID」と「バックアップ」の違い、分かりますか? どうしてこんな質問をするかというと、「RAID」を「バックアップ」と勘違いされている方が結構いらっしゃるからです。加えて、「RAID」には、「RAID0」や「RAID1...
以下は実際に弊社がNASを導入させていただいたお客様の事例になります。

【社内ファイル共有】法人向けNAS新規設定(入れ替え)サポートとデータ移行
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まとめ
ご家庭の利用であれば以上のようなパソコンを使ったファイル共有でも十分だと思われます。
一方で業務でのファイル共有は、パソコンをネットワークで繋ぐより、セキュリティー面やファイル保護の観点から「NAS」や「社内サーバー(ファイルサーバー)」を利用するべきです。最近では社外から手軽にアクセスできるタイプのNASも各メーカーから発売されています。

中小企業で使うNAS、ファイル共有サーバーの種類と選び方 | 必要な機能,おすすめ製品
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社外からNASの共有ファイルにアクセスする簡単な方法
在宅勤務・テレワークに必要なデータ共有を、NASの設定ソフトだけで簡単に利用可能な方法について、主要メーカーの紹介も踏まえて紹介します。
コスト面を見てもいい投資になると思います。NASの設置や入れ替えをご検討されている中小企業のご担当者様は、お気軽にご相談ください。
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