最近ではWindowsとmacOS、両方を利用する会社は少なくは無いと思われますが、過去両OSのファイル共有で、大変な経験をされた方も多いのではないでしょうか。
それには歴史的な経緯がありWindowsとMacOSの両方のOSから利用可能なファイル共有の仕組みがありませんでした。しかし2022年現在ではすでに過去の話となっております。
このページではWindows/macOSの仕様とその互換性や、対応NASについてを解説いたします。
メーカーごとにちょっとづつ違いがありNASに求める条件によって選ぶべき機種が異なってきます。どのような機種を選定すればよいのか、準備はどうすればよいのか、とげおネットにご相談いただければ適したNASをご提案することが出来ます。お気軽に電話やフォームでお問い合わせください。
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
2023年現在WindowsとMacOSの共有で問題が起こることはほぼない
2023年となった現在ではWindowsでもMacOSでもSMBを利用してファイル共有を行います。
AFPはMacOSでもうサポートされていませんので基本的に使わないようにしましょう。
ただしMacOSでSMBを利用する場合もOSX10.14 Mojaveより新しいバージョンをお勧めします。それ以前のバージョンではSMB接続で上手く動かないことがあるからです。
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
WindowsとmacOSのファイル共有の歴史について
WindowsとmacOSの「ファイル共有」の歴史は、それぞれ別々の道をたどってきました。
Windowsにて標準的に使用されるファイル共有プロトコルはSMB(Server Message Block)が主流です。
macOSもようやく「Windowsに渋々対応するように」SMBへの対応が進められるようになってきました。
同じく、NAS(Network Attached Storage)についても、SMBプロトコルを使用して、ストレージの管理やデータの送受信をすることが殆どです。
なお、SMBプロトコルにはバージョン1,2,3のバリエーションが存在しています。
NASも、メーカーやモデルによって、対応するSMBプロトコルのバージョンが違うのです。
Windowsにおいては、元よりSMBプロトコルを利用した共有ファイル送受信が行われてきましたが、macOSではAFP(Apple Filing Protocol)が利用されてきました。
やがて、お互いのファイル共有プロトコルの仕様の取り込みが行われ、ようやく、Windows/macOS間でのファイル送受信が可能となった歴史があります。
その両OS間で架け橋となったプロトコルは、SMBが主流となりました。
ですが未だに、両OSにて、制約や特性がいくつか存在するのも事実なのです。
Windowsのファイル共有
Windowsにおいては、SMBバージョン1,2,3を経てきたことから、長い歴史があるのですが、現在では、SMB1.0は標準で使用できなくなりました。
SMB1.0には、重大な脆弱性があることがわかり、その脆弱性を利用した、ウィルスや攻撃が世界的に蔓延したのです。
かの有名なランサムウェア、Wannacryは、SMB1.0の弱点を正確に突き「セキュリティの甘い各PCを次々と暗号化し、身代金を要求する」という悪行をまき散らしていきました。
その流れからMicrosoftは、アップデートの中でSMB1.0の使用禁止を行うことになりました。
現在のWindows10などのOSについては、SMB1.0は原則で使用禁止となっています。一応使えるようにする設定はありますがお勧めは出来ません。
macOSのファイル共有
macOSのファイル共有プロトコルは、一昔前までAFPが主流でした。このころMacとWindowsで共通のファイル共有環境を構築するのは大変でした。
その後度々の不具合が発生しつつも、徐々にSMBプロトコルへの対応が行われるようになりました。現在のmacOSでは、AFPプロトコルのサポートが基本的に終了しています。
OS X 10.13 High Sierra以前のバージョンだと、SMB対応が不完全で不具合が発生することが報告されていました。
そしてOSX10.14 Mojaveで不具合なく利用できるようになりました。
しかし逆にOS X 10.15 CatalinaではSMB機能について不具合が多く出てしまい、その対応が待たれる状況となってしまいました。
その後MacOS 11 Big Sur, 12 MontereyとSMBで不具合なく利用できるようになっております。
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
Windows/MacOS対応のNAS
両OSへおすすめしたいNASは、SMBのバージョン2以上に対応したものです。
下記、おすすめのNASをピックアップしてみました。
両OSに対応可能なNASをピックアップ
NASにおいて、いつも一番手に名乗りを挙げるのは、BuffaloのLinkstaion, Terastationシリーズです。
ライバルであるI-O DATAのLAN DISKとともに、お求めやすい価格で、Windows/macOS対応のNASを続々とリリースしています。
常に最新のネットワークドライブシステムを手がけている、Synology社のNASもすすめです。
Synology社はSSD向けにRAID F1を開発しています。
RAID F1とは、RAID5構成のSSDへの書き込みを更に分散させることで、SSDの耐障害性を向上させたシステムとなっています。
NASを導入する上での注意点1、動作保証の確認
いくら安価なNASを導入したいとはいえ、危険なのは、NASソフトウェアのテストや動作検証が満足にされていないメーカーを選んでしまうことです。
特にmacOSとの互換性については、新参メーカーであったり、リリース前に十分な動作検証をしていないメーカーなどは、度々の不具合が発生することもあります。
例えば過去、masOSとQNAP NASにて「ファイル閲覧不可」という事象を確認しています。
こういった場合、NASのOS(Firmware)の更新を待たなくてはならない事態となりますが、メーカーの中には「アップデートの開発が遅い」最悪「開発が終了してしまった」こともあり、多大な時間と労力が要される可能性があります。
以上のことから、メーカーや機種選びには、慎重になることを推奨したいです。
NASの中には、OSにWindows Serverを採用し、メーカーソフトウェアをミドルウェアとして搭載している構成もあります。
近年のWindows Serverは、macOSとの互換性も問題なくなってきており安心してお使いいただけるはずです。
NASを導入する上での注意点2、文字コードの違い
WindowsやMacでは文字コードの扱いが異なり最近では大きな問題が起きることは減っていますが、まだ一部問題が起こることがあります。以下のページもご参考ください。
↓PCトラブルなど社内IT環境にお困りなら↓
どうしても上手くいかない時は
インターネットで検索して色々な方法を試してみたけどうまくいかない…
とげおネットまで
お気軽にご相談ください!!
電話・メールフォームから
お問い合わせください!
▼ ▼ ▼
とげおネットでは
出張サポートにて
お力になれます!
インターネットで検索して色々な方法を試してみたけど上手くいかない場合はとげおネットまでお気軽にご相談ください。出張サポートにてお力になることが可能です。
WindowsとMacが混在する環境でのファイル共有まとめ
WindowsとMacOSが混在する環境で最適なNASを導入するにはどういったことを検討すればよいかまとめました。実際の導入に当たってご不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。