システム費用って高いですよね、なんでこんなに高いんでしょうか。
見積書を見て、ベンダからその理由をヒアリングして紐解くと、様々な事情に直面します。
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1.人件費
システム構築にかかる費用は、システム構築する上で「特殊な技術を用いる」「先々にある危険や問題を回避し、直面しても対処ができる」ことが必要なため、誰にでも出来るものではありません。
「安価なツール」や「有志で開発された無料公開ツール」もありますが、そういったものの開発やセッティングは、自らの手で実施する必要があります。
プロに依頼する形になると、やはり費用がかかってしまいます。
プロに依頼する費用
「プロに依頼する費用」とは、SE費だとかSI費だとか言われる部類の費用となります。
システム構築ベンダは、目的のシステムの構築を行う上で、技術者のレベルと「完成までにこれ位かかる」日数を計算します。
これを工数計算と言います。
技術者の単価とは
技術者の具体的な単価を解説いたします。
初級プログラマやアソシエイトレベルの技術者を動員するには、1日あたり15,000~20,000円ほどが見積もられます。
中級プログラマやプロジェクトリーダーレベルの技術者を動員するには、1日あたり25,000~36,000円ほどかかります。
上級プログラマやプロジェクトマネージャーレベルの技術者を動員させると、1日あたり50,000~80,000円位の単価だといわれています。
上記はもちろん、会社や技術者の持つ保有資格や、経験・スキルによっても変動します。
チーム編成と工数計算
技術者はシステム構築にかかる難易度や規模によって、チームが編成され、そのプロジェクトにあたります。
小規模なプログラムやシステムであれば、中級プログラマやプロジェクトリーダーレベルの技術者が1人、初級プログラマやアソシエイトレベルの技術者が数人の、2~3人規模のチームが編成され、数日から数週間程度の工数が計算されます。
例えば、中級プログラマ1人と初級プログラマ2人を、2週間稼働させると、下記の計算になります。
(1週間は、月火水木金の5営業日として見積もっています)
(25,000円 x 1人 x 10日) + (15,000円 x 2人 x 10日) = 550,000円
こうやって紐解いていくと、何となく「人件費が嵩む理由」がわかる気がしますね。
プロジェクトチームが何をやるか
実を言いますと、見積書が提出された段階で、プロジェクトチームの編成は「概ね完了している」のが、システムベンダの常識です。
何故かといいますと、システム構築に掛かる概要や機器費用、工数計算に至るまでは、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーが担当し、前もって、チームの斡旋やメンバー確保までを実施してしまうからです。
見積書を提出した段階では、顧客へのヒアリングと要件定義はほぼ完了しており、設計書も6~7割ほど作られているものとみてよいでしょう。
あとは、受注後に詳細設計やコーディング、テストや実装をチームメンバー内で遂行していく、という形になります。
「見積書が発注されなかったら、その分の工数が無駄になるのでは?」という疑問に至った方は、まさにその通りです。
見積書を提出するということは、システムベンダや在籍している技術者にとっては、ちょっとしたリスクになるため、駆け引きに必死になります。
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2.IT分野で、日本企業は価格競争力を持っていない
日本のIT分野は、その言語圏の特徴もあってか、世界と比べてみても、イレギュラーな体質を持っています。
歴然の差
世界の最大手である、英語圏や中国語圏の顧客は、日本語圏の10倍以上の需要を持っています。
その供給に合わせて、対応する供給数もふんだんに用意されているため、スケールメリットが働きます。
一度完成してしまったツールやコードやアイデアは「新たな顧客シェア」を確保するため、安価に使いまわされます。
ある一定のシェアを持つことができ、その利益が確保されたツール等は、更なる利益をもたらすため、最先端の技術の取り込みや投資が惜しみなく行われます。
このフローが日本市場では小規模であり、英語圏や中国語圏などの「言語の壁」を突破することが難しいことから、ますますその差が開いているのが実情です。
日本と世界、性格の違い
日本企業のエンジニアは「良いものを、より安価に」提供することを是非としている節があります。
よって、0(ゼロ)からのアイデアやツールが生まれることは、そうそう無いのが実情です。
ただし「既存のツールをミニマム化し、最適化」することに長けており、日本国内の官公庁から企業、個人に至るまで、より最適化されたシステムを提供することに一念を置いています。
これをガラパゴス化、とはよく言ったもので、日本のシステムベンダは、あくまで日本向けのシステムを構築し、グローバル化が可能であれば、それに向けて整備を行う方針が大多数です。
一方、他の海外のシステムベンダは、グローバル化を第一線として捉え、システム開発に勤しむ姿勢をとっていることから、市場範囲に差が出てしまいます。
前述のように、技術の取り込みや投資に余念がないため、グローバル化されたシステムパッケージは、提供価格が一層高騰していく傾向があります。
それに追従するように、日本圏のシステムベンダは、海外製品と取り込みつつ、自分たちのものに加工していく姿勢であるため、価格競争力の無さが浮き彫りになってしまうのです。
日本発システムのグローバル展開
日本産の成熟されたシステムが、海外向けにグローバル化される例は、僅かながら存在しています。
日本の現場の中で、再三テストを繰り返されたシステムは、グローバル市場でも「エラーやバグの少ない、強固なシステムである」と考えられ、理解のある海外顧客に好まれています。
そういった事情から、「日本市場においてガラパゴス化されたシステム」は、他の海外製品の何物でもなく、唯一無二の製品として提供されていることも少なくありません。
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3.まとめ
システム構築において、技術者の提供する労働資源に対するコストが平均的に高価であることは、どの国や地域においても他なりません。
システム導入において、海外製品と国内製品を見比べた際に、コスト面の歴然とした差がどこで付くかというと、システム開発に置ける「スケールメリットや、それにに準じたツール等」の、追加開発の結果なのです。
日本圏のシステムベンダへ、海外向けのシステム開発に対応する競争力や意識はあまり無く、どちらかというと「海外製品を、安価に/使いやすく調整して、国内向けにリリース」し「日本発として練り上げられたシステムを、海外向けにグローバル展開する」手法をとっているのが、日本圏のシステムベンダの特徴だといえます。