Q.最近急にパソコンの調子が悪くなった。元の状態に戻すには?
A.「システムの復元」を実行しましょう
以前は快適だったけど、調子が悪くなったという場合、「復元ポイント」が設定してあれば、「システムの復元」という機能で、その時点まで戻すことができます。ただし、復元ポイントから現在までに変更したシステムの設定などは元に戻されてしまうので注意してください。
なお、どうしても不調な場合や復元ポイントがない場合は、パソコンにWindows10を再インストールするしか方法はありません。この場合は、スタートメニューの「設定」→「更新とセキュリティ」から「回復」を選び、「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」を実行してください。
Q.快調に動作している今の状態に、あとから戻れるようにしたい
A.「復元ポイント」を作成する
Windows10が安定動作しているときは、不安定になった時に備えて、「復元ポイント」を作成しておきましょう。「復元ポイント」があれば、いつでもシステムを安定した状態に戻すことができます。Windows10をインストールしたときやパソコンを購入してすぐのクリーンな状態で、必須アプリのみを導入した直後が「復元ポイント」を作成するベストのタイミングだと思います。
なお、「復元ポイント」で影響があるのは、システムの設定やアプリなどで、自分で作成したファイルやお気に入りのデータ、メールデータなどは変更されません。
Q.「システムの復元」でも動作が安定しない場合は?
A.「リフレッシュ」機能を使ってみましょう
上記で紹介した、「システムの復元」を行なうと、たいていの場合はシステムが安定しますが、快適に動作していた頃の復元ポイントがなかったり、「システムの復元」でたいした効果を得られなかったりした場合は、パソコンの「リフレッシュ」をしてみましょう。
単なるWindowsの初期化だと、システムデータからハードディスクに保存していた個人ファイルまで全て消えて、まっさらな状態になってしまいます。ですが、「リフレッシュ」なら、写真や音楽、ビデオなどの個人ファイルは保存されたままの状態で、システムだけを初期化できるのです。ただしディスクトップアプリは削除されてしまうので、それだけは、あらためて再インストールしなければなりません。
Q.ファイルを間違って削除・上書きした!取り戻せる?
A.復元ソフトや「ファイル履歴」機能を活用しましょう
うっかり大切なファイルを削除してしまった場合、普通に削除しただけなら「ごみ箱」から取り出せば元に戻りますが、ごみ箱を空にしてしまったら、速やかにファイル復元用のフリーソフトを使いましょう。例えば「EaseUS Data Recovery Wizard」は、ハードディスクを確認して、消したファイルを復元してくれます。ただ、ファイルを消してしまってからハードディスクに書き込みを何度も行ってしまうと、復元の可能性が低くなるので注意してください。
あらかじめバックアップの手間が必要ですが、Windowsの「ファイル履歴」という機能も便利です。デスクトップや「ドキュメント」、「ピクチャー」フォルダーを丸ごとバックアップし、誤って上書きしたファイルを元の状態に戻してくれます。外部ストレージが必要ですが万が一に備えてやっておくことをおすすめいたします。
Q.しまった!今の操作取り消したい!どうすればいいの?
A.「元に戻す」機能を活用しましょう
Wordやメモ帳などで文字を入力中に、「大切な文章をカットしてしまった」など、細かい操作ミスは頻繁にありますよね。そんなときは慌てずに「元に戻す」ボタンをクリックしましょう。ソフトによっては、この「元に戻す」操作が何度も行えるので、数手順前にさかのぼったデータに復旧してくれる可能性があります。また、「『元に戻す』を押しすぎて、データがさかのぼりすぎた」といった場合でも、「元に戻す」の隣にある「やり直し」によって「元に戻す」を無効にしてくれます。
さらに、これらの操作にはショートカットキーが割り当てられており、「元に戻す」は『 Ctrl + Z 』、「やり直し」は『 Ctrl + Y 』となっています。ほとんどのソフトでこのショートカットキーは使えるので必ず覚えてください。とても便利です。
Q.パソコンの電源は入るがWindowsが起動しない
A.「セーフモード」で起動してみましょう
パソコンの電源は入るものの、Windowsが起動しない場合は、ハードディスクが壊れたなどのハードウェアの問題でない限り、Windowsのシステムエラーが考えられます。そんなときはセーフモードで起動してトラブルを解消しましょう。
Windowsでは、何らかのトラブルで強制終了したあとなどに、自動的にリカバリ用のモードで再起動されるようになっています。通常時の起動画面とは違う、トラブルシューティング用の画面になるので、ここからセーフモードでの起動ができます。セーフモードとは、必要最低限のシステムだけで起動させるモードで、トラブルの元になっている余計なプログラムが実行されないので安全にそれらをアンインストールできるのです。
「セーフモード」の起動方法
最初にキーボードの「ウインドウズ」キーを押しながら「R」キーを押してください。ファイル名を指定して実行という画面が表示されます。
次に、名前の欄に「msconfig」と入力し、実行してください。
「システム構成」が表示されるので、「ブート」タブをクリックし、「セーフブート」にチェックを入れてください。
再起動を実行すれば、パソコンはセーフモードとして起動します。
下図のように「セーフモード」という文字が表示されていれば成功です。
Q.Windowsが起動しない場合に備えたい
A.「回復ドライブ」でUSBメモリーから修復する
Windowsが起動するなら、上記で紹介した「リフレッシュ」などを使って、システムを安定した状態に戻せる可能性がありますが、起動すらしない場合は、ハードディスクをフォーマットして、Windowsをゼロから再インストールするしかありません。そんな面倒なことになる前に、USBメモリーやUSB接続の外付けハードディスクに、「回復ドライブ」を作成しておきましょう。
「回復ドライブ」とは、あらかじめUSBメモリー内に作成したシステムが、起動しないドライブに代って起動し、システムドライブを回復してくれる機能のことです。「回復ドライブ」さえ作成しておけば、USBメモリーなどのドライブから、システムドライブに対して「リフレッシュ」やWindowsの初期化を行えるので、必ず作成しておきましょう。
「回復ドライブ」の作成方法
パソコンにUSBメモリをあらかじめ挿入しておきましょう。「スタート」ボタンを右クリック→「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「セキュリティとメンテナンス」をクリックで、画面右下の「回復」をクリックしてください。
「回復ドライブの作成」をクリックし、続く画面で内容を確認したら「次に」をクリックします。
「使用可能なドライブ」で先ほどセットしたUSBメモリのドライブが指定されていることを確認したら、「次へ」をクリック。続く画面で「作成」をクリックすれば回復ドライブが作成されます。
終了後に「完了」をクリックすれば「回復ドライブ」の完成です。USBメモリ内に回復ドライブ用のデータが保存されているのを確認しましょう。
Q.現在の状態とデータファイルを丸ごとバックアップしておきたい
A.自動バックアップ機能を利用しましょう
Windows10の現在の状態とすべてのデータを丸ごとバックアップしたいときは、「システムイメージの作成」機能を利用しましょう。別のハードディスクやDVDに丸ごとバックアップを作成し、パソコンが不調のときなどに元に戻すことができます。
さらに、手順の途中で「システム修復ディスク」を作成しておけば、パソコンが起動しなくても修復が可能になります。なお、バックアップ先のドライブには十分な空き容量が必要なほか、バックアップには非常に時間がかかるので、時間のある時に行うようにしてください。
バックアップの方法
スタートメニューを選んで、「バックアップ」と入力し「バックアップと復元(Windows7)」を選択します。
「システムイメージの作成」を選び、バックアップ先を選んで「次へ」をクリックして、バックアップを開始しましょう。