Windows10のPCがうまく起動しないとき、何が原因なのか突き止めなければいけません。症状を判断する方法として2種類の方法があります。
・一つ目は「HDDの状態から判断する方法」
・二つ目は「Windowsの起動状態で症状を判断する方法」
この記事では一つ目の「HDDの状態で症状を判断する方法」で、データの取り出しが可能か判断する方法を解説します。

物理障害・論理障害とは?
HDDの故障パターンには 2 種類あるのをご存知ですか。HDDデータを復旧したい場合、故障パターンによって、専門業者に依頼すべきかを判断することになります。
パソコンに内蔵されたHDDでも外付けHDDでも同じ方法で判断することが可能です。
HDDの故障パターンには、以下の 2 種類があります。
論理障害・・・HDD のデータが故障しているパターン
物理障害・・・HDD 本体が物理的に故障しているパターン
論理障害の場合は、自分でデータが復旧できる可能性があります。
しかし物理障害の場合は、そうはいきません。HDD本体が故障しているため、HDDを分解し壊れた部品を取り換える必要があります。このような作業は個人では難しくデータ復元は専門業者に依頼したほうがいいでしょう。
壊れたHDDを自力で直せるか確認する方法
HDDの故障原因が、物理障害か論理障害なのか判断する方法を紹介いたします。確認するべき項目は、以下の3点です。
・確認項目1 PCからHDDを認識しますか?
・確認項目2 HDDの中にある円盤状のディスクが正常に回っていますか?
・確認項目3 異常な音や変な音がしますか?
作業を始めるとなかなか判断が難しいのですが試行錯誤を繰り返すと症状が悪化する恐れがあります。特に物理障害の場合ちょっと試して状況がどんどん悪くなるケースが多くその場合は途中で打ち切る勇気も必要です。
HDDを取り出してUSBのアダプタでPCに繋いでみましょう
HDDを取り出してUSBとSATAケーブルでパソコンにつないでみます。
手順は以下の通りです。
手順1 パソコンからHDDを取り出す必要があります。メーカーごとに取り外し方が異なるので、公式HPで確認してから取り出しましょう。外付けHDDもたいていの場合ネジや爪で止まっているので分解してHDDを直接取り出します。これらの作業はメーカ保証が無効になるかもしれませんので作業前にご確認くださいませ。
検索で「メーカー HDD 取り外し方」などで検索してみましょう。
例)「mouse HDD 取り外し方」、パソコンの型番が分かる場合は、検索キーワードに入れて検索しましょう。分解のマニュアルを公開しているメーカもありますし、また動画で分解方法を公開してくれているYoutuberもいます。
手順2 取り出したHDDを別のパソコンに繋げます。SATAケーブルと呼ばれる専用のUSB接続変換アダプタを利用します。各メーカーから色々な種類の製品が出ており、どれも3000円ほどで購入できます。
手順3 購入したSATAケーブルの説明書通りにHDDとケーブルを繋げていきます。
手順4 パソコンとHDDをUSBで接続します。
またHDDではありませんが最近よく使われるようになった「M.2(規格や形状でさらにいくつかの種類に分かれる)」からも同様にUSBを使ってパソコンにつなぐことが可能です。
※詳しいやり方は、以下のリンクに記載されている手順1から手順3を参考にしてみてください。
▼参考【故障】Windowsが起動しないPCのデータを取り出し、別のPCに移行する方法

確認項目1 PCからHDDを認識しますか?
コンピュータの部分で「外付けのHDD」と認識されているか確認しましょう。
方法は、HDDを接続した状態で、コンピュータを開き、「外付けのHDD」と認識されているか確認します。
もし外付けHDDとして認識したら、論理障害の可能性があります。
またSATAケーブルでPCからHDDを認識する場合、自分でデータを修復できる可能性があります。可能であれば自分でデータを復旧し、難しそうなときは専門業者に依頼しましょう。
次に外付けHDDをつないだ際、エラーが表示されることがあります。それぞれエラーごとに対処が異なるので、確認しましょう。
エラー① 復旧ができる可能性エラー「パラメーターが間違っています」
HDDを認識した際、「パラメーターが間違っています」というエラーが発生する場合があります。
この場合、データが取り出せる可能性があります。
エラー② 要注意!「フォーマットしてください」
HDDを認識しても、「フォーマットしてください」というエラーが発生する場合があります。
この場合、絶対にフォーマットしてはいけません。データが取り出せなくなります。
その①、その②ともデータ復旧ソフトを使うとデータを取り出せる可能性があります。ここでは、いくつかデータ復旧ソフトを紹介したいと思います。
◎有償データ復旧ソフト①「Final Data」
◎有償データ復旧ソフト②「EaseUS 復元」
ちょっと機能は劣りますが無料で利用できるソフトもあります。
◎無償データ復旧ソフト①「recuva」
◎無償データ復旧ソフト②「testdisk」

無償データ復旧ソフト②「testdisk」は、ほかの3 ソフトと毛色が異なります。使い方が難しいので自信のある人だけ自己責任で利用してみてください。
確認項目2 HDDの中にある円盤状のディスクが正常に回っていますか?
HDDの中には円盤状のディスクが入っているのですが正常に回っている気配はありますか?もし正常に円盤状のディスクが回っていない場合、物理障害の可能性があります。
この場合は無理してパソコンを動かそうとせずに、すぐに業者に依頼しましょう。
※稀に「正常に回ってるようだけど認識しないケース」が発生することがあります。
この場合は基盤が壊れているケースが多くて専門業者でないと対応は難しいです。
確認項目3 PCから異常な音や変な音がしますか?
異常な音や変な音がする場合は、物理障害が発生しています。この場合は無理に動かさずに、専門業者に依頼しましょう。
物理障害の原因は、振動や衝撃による部品の破損の場合、熱がこもり部品が壊れる場合があります。
▼参考 パソコンから大きな音がする?その原因と対策

何とかしてHDDを自力でPCに認識させる方法
試してみる価値がある内容をいくつか挙げてみます。
接続機器を変えてみる
SATA⇔USB接続ケーブルにも相性があるため接続ケーブルを色々変えてみることも有効です。USBで給電するタイプは電源不足で挙動が不安定になりやすいため電源アダプターが付属しているタイプをお奨めします。
USB3.0, 3.1ポートよりもUSB2.0ポートにつないでみる
経験上高規格な新しいUSB3.0や3.1のインターフェースにつなぐよりも古くて遅い昔からのUSB2.0規格のほうが認識しやすいです。
USBの規格の見分け方は以下の記事もご参考ください。
https://togeonet.co.jp/post-22180
HDDの向きを変える
通常HDDはラベル側を上にして接続しています。うまく認識しない場合、HDDの向きを変えていろいろ試してみましょう。
冗談のようですが横向き、縦向き、裏返しなど特定の向きに傾けるとパソコンでHDDを認識してくれることがあります。
この場合特定の向きに傾けた状態でPCに接続してその状態を維持して様子を見ることが大事です。向きを変えるときは一度PCから外します。
自分で何とかしたいときの方法、まとめ
いかがでしたか。この記事では故障したHDDからデータを取り出したいときに、専門業者に依頼すべきか判断する方法について紹介いたしました。
HDDが壊れるまで利用する前に、普段からデータのバックアップを取ることが大切です。
「それでも急にHDDが故障してしまった…。」
「データのバックアップを取る余裕がなかった。」
など様々な事情があると思います。
故障したHDDの対応について困ったことがあれば、ぜひとげおネットにお問合せください。
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コメント
参考になりました。今から自分でいろいろとやってみます。
windows10 pro で使用していた6TBのHDDが、ディスク管理には
Disk1(未初期化)となり使用できなくなりました、
このデバイスのデータ抽出を依頼した場合の、日数、費用はどの程度になりますか?
データ量は2TBも入って無いです
コメントありがとうございます。サポートをご希望の場合は問い合わせフォームよりお問い合わせいただきますようよろしくお願い申し上げます。
参考になった。
HDD取り出したが どのケーブルを買えばいいかわからないわ・・
御社 親切そうなので 現物写真送ったらアドバイスくれるのかな?
コメントありがとうございます。サポートをご希望の場合は問い合わせフォームよりお問い合わせいただきますようよろしくお願い申し上げます。